私が建物の前を通りかかったとき、私の周りはおだやかな空間であった。 しかし、建物の中では激しい衝突があるかもしれない。 またその逆で、建物の内部はおだやかで外部は激しい空間かもしれない。 その見えない囲まれた空間を想像する。
閉ざされた空間は、その内部と外部では劇的にエネルギーの動きが違う場合が多い。 同じ空間に思えても、そのエネルギーの動きはあきらかに違う。 重力、浮力また熱など様々なエネルギーが空間にある。 そのエネルギーを持った分子が固体・液体・気体とぶつかり、 破壊・分裂し、また結合して一瞬一瞬の新しい空間を作りあげている。
一つひとつのエネルギー現象を、 平面でかつ囲まれた偽装空間の中に表現することを模索し続ける。 |